2人のベテラン広報が登壇

上村嗣美氏(以下、上村):みなさんはじめましての人もいれば、こんにちはの人もいるんですけれども、サイバーエージェントで広報をしております上村と申します。

私はサイバーエージェントの社員数がまだ20人くらいの時にサイバーエージェントにジョインして、社長の藤田の秘書を経て、今は広報歴15年です。

サイバーエージェントがどんな会社なのかというご紹介ですが、いわゆるインターネットの企業です。広告代理店でもあり、AbemaTVやAWA、アメーバブログといったようなメディアを運営していたり、あとはスマートフォンゲームなどを展開している会社です。

(スライドを指して)下のグラフの通り、1998年に設立され、新しい事業を次々に展開しながら成長してきたような会社です。

非常に新規事業も多くて、ちょうど今年度に入ってサイバーエージェントグループで設立された会社が18社あったりとか。

(会場笑)

と、笑ってしまうくらいなんですけれども、どんどん新しい事業だったり、子会社が立ちあがっていくような会社で私は仕事をしています。なかなか1社で15年広報を務めるというのは珍しいかもしれませんが、会社の成長とともに私も経験して成長してきたと、そんなキャリアになります。今日はよろしくお願いします。

(会場拍手)

石根友理恵氏(以下、石根):ありがとうございます。田尻さんよろしくお願いします。

田尻有賀里氏(以下、田尻):リノベる株式会社というところで広報をしている、田尻有賀里と申します。リノベるという会社は、広報をして3社目の会社になります。私は新卒の1年目以外は、ご縁があって、ずっと広報の仕事をしています。

学生の時はもともとマスコミ志望で就職活動をしていたのですが、ちょうどインターネットの企業が出始めた時期で、インターネットに新しいメディアとしての可能性を感じたことから、新卒でインターネット企業に入りました。

新卒で入社した会社では、webサイトの企画や編集の仕事を経験し、その後2年目にグループ会社の化粧品会社に出向になり、広報・PRの仕事をする機会を得ました。そこからはIT企業2社で広報をやっていました。総合すると、IT広報のキャリアが長めですが、今はめぐりめぐって住宅のリノベーションの会社の広報をしています。

私は、広報機能がないベンチャー企業で、広報の立ち上げをする機会が多くて、そういったゼロイチでの広報を多く経験してきました。

簡単に会社の紹介をさせていただきますと、リノベる株式会社というのは、設立して8期目の会社で、まだまだ新しいベンチャー企業です。

メインとなるのは『リノべる。』というマンションのリノベーション事業です。その他にも新規事業として『nekonote』という施工現場の管理ツールアプリだとか、『Connectly』というブランド名でIOTを取り入れたスマートハウスのブランドをやっていたりだとか。いろんな新規事業もやっています。

『ビフォーアフター』という番組であったような、築30年とか40年の中古マンションの配線配管等を全部取っ払って、スケルトンの状態から、お客様1人1人に合わせたセミオーダーのおうちを作っていくような事業をしています。今日はどうぞよろしくお願いいたします。

(会場拍手)

広報戦略の立て方とKPI

石根:ありがとうございます。では簡単に、本日のモデレーターをつとめる石根と申します。「グラスタWeb」の編集長をしています。グラスタWebはIT業界を活性化するという目的で運営しており9月にリニューアルリリースをする予定です。本日はよろしくお願いします。

(会場拍手)

石根:では早速、質問形式で1問1答に答えていただくという形式で進行いたします。

まずは「広報戦略の立て方とKPI」。広報業務において、戦略の立て方とKPIはすごく難しく、悩んでいる方が多いのではないでしょうか? そこの部分についてお2人におうかがいできればと思います。

まず上村さんからおうかがいいたします。サイバーエージェントはさまざまな事業を手がけており、広報の事業部も多岐にわたる中で、どういった戦略を立てていらっしゃるのでしょうか?

上村さんは「広報全体の事業部ごとに半年の戦略を立てる」、そして「都度戦略の変化に合わせて戦略と目標を修正している」とのこと。詳しくおうかがいできればと思います。

上村:はい。サイバーエージェントでは単体で10名くらい広報担当がおります。基本的に1人1事業を担当していて、私は広報全体の統括と企業広報を担当し、あとは広告事業の担当だったりアドテクだったりゲーム。それからメディア、あとはスタートアップ事業と社内で呼んでいる、社内の新規事業ですね。あとは技術やクリエイティブ、といった事業や領域ごとに担当が分かれています。

私たち広報全体の戦略と目標なんですけど、広報担当者一人ひとり、担当している領域や事業が異なるので、経営戦略や課題、あとは市場周辺の環境、これは業界だったり今の世の中の流れだったり、そういったことを見て、今サイバーエージェントの広報として、どういったことを課題解決しなければいけないのか、どこに力を入れることが経営貢献につながるのか、ということを考えて、半期の戦略と目標を立てています。

みなさん悩まれているのがいわゆる目標設定だと思うんですけれども、私たち広報全体の目標設定というのは、実は定量目標を立てるのをやめました。今は定性目標しか立てていないような状況です。その代わりに、定量目標は個々の広報担当、それぞれの事業や領域の広報ごとに目標設定するんですね。

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